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シュールレアリスム
フレイシャー兄弟のBetty Boopを図書館で借りて来たので見てみる。このDVDはコレクションもので、主題別にまとめられている。今日見たのはシュールレアリスムの編。とにかくアイディアの宝庫で、地面からピアノが出てきたり、肩から氷の塊がにょきっと生えたりと、なんでもありの世界なんだけど、ベティーとか核となるキャラクター設定がちゃんとされているから、物語が破綻していないようにみえる。『Crazy Town』(1932)>youtube『Ups and Downs』(1932)>youtubeは、逆転の発想がとても面白い。地球から磁石を引っこ抜くアイディアはすごい。

『M.D.』(1932)>youtubeはjippoという飲みもの(薬?)を街に売リに来る話し。それを飲むと、やせの人は太ることができ、おじいちゃんは赤ちゃんに戻れる。一見いいことのように見えるけど、実はそうでもない。はげのおっちゃんが頭にJippoを振りかけると、髪がボッと生えて来るのだけど、それは自分のあご髭が頭に移っただけのことで、プラス要素だけでは終わらない。プラスになった分、ちゃんとマイナスがある。一番ワッと思ったのは、車椅子のおじいちゃん。jippoを飲むと元気に踊りだし、その後すぐ土の布団をかぶり、お墓に入る。自分で花まで用意している。そこら辺のリアリティーがユーモアを交えて描かれてるのがすごい。おじいちゃんの顔はとても幸せそうだった。
最後は赤ちゃんがjippoを飲むところで終わる。ある意味、衝撃のラストシーン。これで終わりなのはすごいなあ。夢にでてきそう。
by shinichitakeda | 2008-09-19 00:32
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